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2013.03.10
A-0022. TomoScopeの高速化 — TT
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ TomoScopeの高速化 発行:エスオーエル株式会社 https://www.sol-j.co.jp/ 連載「X線CTで高精度寸法測定!?」 2013年3月10日号 VOL.022 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 X線CTスキャンによる精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、 無料にてメールマガジンを配信いたしております。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ X線CT三次元測定機 TomoScope は、初号機の発表から8年が経とうとしています。 この間に、急速に開発が進み、大きなニュースも幾つかありました。 測定時間の高速化についても、開発の歴史があります。 実は、測定時間は大きな関心事の一つですが、 そのアピールには苦労するのです。 測定物や求める精度によって、時間が変わるというのが理由の一つです。 また、例えば同じ1時間でも、早いと考えるお客様も遅いと考えるお客様もいらっしゃいます。 接触式の三次元測定機で何時間もかけて1万点以下のポイントしか得られないのが、 数十万点を1時間以内というと、早いと感じます。 例えば製品の開発目的で、1日に数個しか測定しないのであれば、1時間は長くありません。 でも、製造現場で1時間は長く感じます。 抜き取りで何個測定できるかという勘定をして、遅すぎる。。。となってしまいます。 TomoScopeの開発当初は、1時間かけて内部も含めて全体が測定できる、 しかも精度が規定できる、というだけで驚きでした。 あぁ、でも何だか像が粗いね。。。 え、金属だと測定時間は、さらに何倍もかかるの? という具合でした。 そこから、透過画像を取りながら、随時再構成計算ができるようになり、 早くなりましたというアピールの時期がありました。 必要な透過画像を全て取得し終わってから、計算を始めていたものが 並列で随時実行するようになりました。 でも、もう当たり前になってしまいました。 精度を犠牲にして、高速でスキャンできます という時期もありました。 でも、精度を犠牲にしているので、あまりうけませんでした。 精度を犠牲にする方法はいくつもありました。 回転のステップを減らす、360°の回転をやめて180°回転にする、 X線スポットサイズが大きくなるけど明るくする、像を粗くする、 無理やり連続回転で透過画像を取り込む、、、 なんかそんな感じでいっぱい方法がありました。 次の画期的な進歩は、X線源の大きなレベルアップでしたでしょうか。 190kV のX線源にダイヤモンドのターゲットを採用し、 スポットサイズを小さく保ったまま、出力を上げることができるようになりました。 このX線源ができてから、今までプラスチックは150kV、金属は225kV が主な選択肢でしたが、 190kV が精度も高く、スキャン時間も短いということで、一躍売れ筋製品になりました。 その次が、X線検出器のレベルアップでした。 これも190kV 用のパネルが高速取り込みに対応し、 TomoScope 190kV がさらにお客様のニーズを捉えることとなりました。 そして、今、190kV のX線検出器のさらなるレベルアップと、 駆動系のコントローラのクロックアップが重なり、 精度を落とさず、さらなる高速化が実現しました。 5mm~10mm程度の金属の測定物でしょうか。 これが、6分でスキャン完了です。 精度は2μm位でしょうか。 300箇所の寸法測定プログラムを走らせると、4分位で数値化完了です。 合計10分でこのレベルの測定が完了です。 如何でしょうか? 1個ずつの測定だけでなく、 何個も同時にスキャンして、結果を個別に出力することもできます。 2個ずつなら、実質スキャン時間は半分、 4こずつなら、1/4です! まだ遅い?? では、精度を犠牲にしましょうか。。。 もっと早くできると思います。 ん~、では、もっと測定物の形状を単純にして下さい。 もっと早くしても精度を保てます! また、そのうちさらなる高速化実現のニュースがお届けできると思いますよ。 既にTomoScopeをお使いの皆様、高速化実現のためのアップグレードもご提案できます。 ご興味が御座いましたら、是非お問合せ下さい。 -- 高野智暢 ☆TomoScope専門サイトはこちら☆