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2019.06.12

A-0095. WinWerthの基本構造(OnlineとOffline) — T.T

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WinWerthの基本構造(OnlineとOffline)

発行:エスオーエル株式会社
https://www.sol-j.co.jp/

連載「X線CTで高精度寸法測定!?」
2019年6月12日号 VOL.095

平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
X線CTスキャンによる精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、
無料にてメールマガジンを配信いたしております。

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Werth社の測定機では、WinWerthというソフトウェアを使用します。
今回は、WinWerthの基本構造(特にOnlineとOffline)についてお伝えします。

まず、WinWerthは、Windows上で動作するアプリケーションソフトウェアです。

WinWerthを起動するときには、いくつかの起動オプションがありますが、
よく使うのは、言語選択と「Online/Offline」選択です。

WinWerthは、多言語対応なので、
日本語、英語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、中国語、スペイン語 など、
切り替えて使うことができます。


Online/Offline選択は、
簡単に言うと、装置とつながっているかどうかの選択です。

Offlineモードでは、装置とつながらず、WinWerth単体で起動します。

WinWerthには、
 ・装置を制御する
 ・ファイルの読み書きをする
 ・測定プログラム(DMIS)を実行する
 ・CADを扱う
 ・座標測定に関する演算をする
といった基本的な機能があります。

Offlineモードは、そのうちの「装置を制御する」という機能をOFFにした状態です。

Offlineモードは、装置がなくても使えるので、
 ・取得したデータを後から演算処理する
 ・事前に測定プログラムを作成する
といった使い方をします。


Onlineモードは、装置とつながった状態ですが、
より正確には、MoSeS と呼ばれるソフトウェアとつながっている状態です。

MoSeS は、Motion and Sensor System の略で、
装置ハードウェアと実際にやり取りをしているのは、このソフトウェアです。

MoSeS の主な仕事は、
 ・駆動系の制御
 ・センサの制御、検知
 ・照明系の制御
 ・画像処理(BV)
です。

MoSeS は、スキャニングコントローラと呼ばれるハードウェアの中に入っている
ファームウェアとやり取りをしながら、駆動系やセンサを制御します。


少し込み入った話をすると、
装置がなくても、WinWerthを Onlineモードで起動することがあります。

MoSeS 内の ソフトウェアモジュール BV を使うときです。

BV とは、ドイツ語の Bildverarbeiter の略です。
英語に直すと、Image Processor のこと、つまり 画像処理 のことです。

BVには、Werth社の測定のコアとなるノウハウが詰まっています。

装置とつながっているときは、
カメラや光学素子からのデータを MoSeS 内の BV を通して、
WinWerth が情報を受け取り、演算処理します。

一方で、CT画像やカメラの画像がファイルとして保存してある時、
それらを BV の機能を使いながら処理したい時があります。
その場合は、WinWerth を Onlineモードで起動します。

WinWerth の Onlineモードでは、MoSeS が自動に一緒に起動します。

X線透過画像を三次元ボリュームデータに再構成するときも BV を使うので、
Onlineモードになっている必要があります。


今回は、WinWerthのOnline/Offlineモードと
それに関連して、MoSeS と BV というWinWerthの裏で動いている
ソフトウェアについてもご紹介しました。


--
高野智暢

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