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2021.10.27
A-0128. ガウシアンフィルタ2回の計算 — T.T
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ ガウシアンフィルタ2回の計算 発行:エスオーエル株式会社 https://www.sol-j.co.jp/ 連載「X線CTで高精度寸法測定!?」 2021年10月27日号 VOL.128 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 X線CTスキャンによる精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、 無料にてメールマガジンを配信いたしております。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 今回は、ガウシアンフィルタを2回連続で掛けると どうなるか計算しました。 結果は、幅が U [mm] と V [mm] のフィルタ2回は、 √(U^2 + V^2) のフィルタ1回と等価になります。 【関連記事のリンク】 フィルタの種類と特徴: https://www.sol-j.co.jp/mailmag/d-0018.html 振幅伝達率の計算: https://www.sol-j.co.jp/mailmag/a-0046.html 【計算】 波長λで振幅 A0 の正弦波は、 カットオフ U のガウシアンによって、 A1 = A0 exp{ -π(aU/λ)^2 } のように、振幅が A1 に減衰します。 ガウシアンを2回掛ける操作は、 A1 に減衰した正弦波を更に指数関数で A2 に減衰させること になるので、 A2 = A1 exp{ -π(aV/λ)^2 } となります。 A0 から A2 への減衰率を計算するために、式を展開すると、 A2 = A0 exp{ -π(aU/λ)^2 } exp{ -π(aV/λ)^2 } = A0 exp{ -π(aU/λ)^2 -π(aV/λ)^2 } = A0 exp{ -π(a/λ)^2 ×(U^2 + V^2) } となります。 ここで、W = √(U^2 + V^2) と置けば、 A2 = A0 exp{ -π(aW/λ)^2 } となり、幅が W [mm] のガウシアン1回になります。 例として、ガウシアン 3mm と 5mm を連続して掛けた場合は、 √(3^2 + 5^2) = 5.83 mm のガウシアン1回と同じ結果となります。 -- 高野智暢