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2022.10.12
A-0140. 力積の話をするつもりが、その経緯説明に終始する回 — T.T
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 力積の話をするつもりが、その経緯説明に終始する回 発行:エスオーエル株式会社 https://a13.hm-f.jp/cc.php?t=M336235&c=6090&d=eb6f 連載「X線CTで高精度寸法測定!?」 2022年10月12日号 VOL.140 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 X線CTによる精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、 無料にてメールマガジンを配信いたしております。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 明晰夢をよく見ます。 夢の中で「これは夢だ」と気が付いて、 夢の内容を自由にコントロールできるようになります。 明晰夢になったら、いろいろ実験することにしています。 そして、夢の中で呼吸の観察をするのが不思議な体験です。 現実世界で、呼吸の観察をするのも実は奥が深いのですが、 夢の中だとさらに非常に不思議なのです。 夢の中で「視覚」が生じている様子を観察するのは、 比較的やりやすいです。 夢の中で、「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」も感じますが、 その原理は、観察してみると、なるほどねという感覚です。 それに比べて、呼吸は「なんだこれは?」という感覚です。 夢の中では、呼吸をしている感覚がないこともあれば、 感覚があることもあります。 呼吸の感覚があるときは、現実の呼吸を感じているのか、 呼吸の感覚を(他の感覚と同様に)思い出しているだけなのか、 これがなかなか分からないのです。 視覚は、寝ているときに目が半開きになっていて、 網膜に映っているものが夢の中で変形して、夢の視覚になっている という状況があることは何度も確認しました。 もちろん多くの場合は、目を閉じていて、 網膜に何も映っていないのに、 脳内の記憶から夢の視覚が生じているという状態です。 夢の中で英語を話していることがあります。 明晰夢の場合は、あぁ夢の中で英語を話しているなと認識できます。 明晰夢でない場合は、(夢とは気づかずに英語を話していて、) 起きてから夢の中で英語を話していたなと分かります。 夢の中で計算したり、問題を解いたりしていることもあります。 視覚的な夢として見ていなくても、 朝起きると問題が解けていることもあります。 昨夜は、夢の中で「力積」について説明していました。 明晰夢だったかどうかは微妙で、朝起きてから、 夢の中にも関わらず結構まともなロジックだったと思い返しましたが、 夢の中で「今自分は力積の説明をしている」という認識はあり、 夢の中っぽいなとは思っていましたが、説明に集中していたために、 (夢と気付いている)明晰夢を見た時にする実験はしませんでした。 明晰夢を継続するコツは、気付いても動揺しないことです。 空も自由に飛べるので、楽しいですが、 楽しいレベルのある閾値を超えると、目が覚めてしまいます。 金縛りのようになることもあるので、 怖いレベルのある閾値を超えても、目が覚めてしまいます。 明晰夢になったら、心の動きをフラットにして、 予定していた明晰夢の実験を淡々とすることにしています。 夢の話が長くなってしまいました。 「力積」の話がしたかったのです。 なぜ「力積」かというと、昨晩に夢で見たからです。 夢の中で自分が聴衆に説明していた内容は量が多く、 ここでは、最初に夢についての話が長くなったので、 その一部の紹介で留めておこうと思います。 キーワードを聞けば、 何の話か分かるかもしれません。 「微分方程式」「積分」「デルタ関数」「保存量」 「エネルギー」「仕事」「力積」「運動量」 では、本題に入る前の準備の話をします。 (今回は本題には入りません。) まず、 「エネルギーの変化 = 仕事」 「運動量の変化 = 力積」 という関係を思い出します。 この関係の丸暗記は勿体ないという話です。 与えられた問題を解くために、 関係式を丸暗記するというのは、 学習の最初のステップとしては良いのかもしれません。 でも本来は、学ぼうとする関係式の理解を深めるために 練習問題を解いてみるだけであって、 丸暗記したものを忘れてからが本番です。 仕事や実用の場面で何かの問題に遭遇した時は、 正解が存在するテスト問題を解くのではなく、 問題設定力と応用力が必要となります。 また、御託を並べてしまいました。 では、「エネルギーの変化 = 仕事」の関係が ニュートンの運動方程式とどのように関連付いているか を見てみます。 ニュートンの運動方程式は、1次元のとき、 F = m(d^2/dt^2)x と書けます。 力 F が、位置 x の時間に関しての2階微分(加速度)に 比例して、その比例定数が m であるという式です。 一方で、「仕事」という物理量は、 力と位置変化の積なので、 F dx = W と書けますが、仕事 W によって、 エネルギー U が減少する状況を式にすると、 W = -dU であり、まとめると、 F dx = -dU です。 さらには、これを F = -dU/dx と変形して、最初の運動方程式に代入すると、 m(d^2/dt^2)x = -dU/dx とできて、力 F を式の中から消去できました。 続いて、この両辺に (dx/dt) を掛けます。 m(d^2/dt^2)x (dx/dt) = -(dU/dx) (dx/dt) この右辺は、合成微分の法則から、dx が消去できて、 m(d^2/dt^2)x (dx/dt) = -dU/dt となります。 さらに、左辺は、 (d/dt){(dx/dt)^2} = 2(dx/dt){(d^2/dt^2)x} という関係式(これも合成微分の法則)を使うことで、 変形できて、 (1/2)m(d/dt){(dx/dt)^2} = -dU/dt という形に持っていくことができます。 この形になると、両辺を時間 t で積分することができます。 ∫(1/2)m(d/dt){(dx/dt)^2} dt = -∫(dU/dt) dt すると、 (1/2)m(dx/dt)^2 = -U + 積分定数 と計算できます。 そして、(dx/dt) とは、速度 v のことなので、 (m/2) v^2 + U = 一定 という「力学的エネルギー保存の法則」が導出されました。 運動エネルギー (m/2) v^2 と ポテンシャルエネルギー U の 和が一定という法則です。 この保存則が、運動方程式を積分してある意味解くことで 得られる法則だと分かります。 こういう夢をときどき見ます。 -- 高野智暢