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2014.04.30
B-0020. 測定領域と測定データ — AT
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 測定領域と測定データ 発行:エスオーエル株式会社 https://www.sol-j.co.jp/ 連載「三次元測定機って何なの??」 2014年4月30日号 VOL.020 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 三次元測定機やアプリケーション例などをテーマに、 無料にてメールマガジンとして配信いたします。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 皆様、こんにちは。 3年前まで私もメルマガを書いていましたが、出産の為お休みしていました。 2人の息子を産んで、昨年12月より復帰しました。 弊社からのメルマガはは毎週水曜日に、それぞれの担当者が配信しています。 私は第5水曜日のある月だけ、書かせて頂くことになりましたので、 皆様、また宜しくお願いします。 さて、今回は「測定領域と測定データ」というテーマでお話したいと思います。 弊社では20年以上、CorningTropel社の平面度測定機FlatMasterシリーズを扱っていますが、 最近改めて気付いたことがあります。 それは、測定データは測定領域が明確であって初めて意味を成すということです。 FlatMasterでサンプル測定をご依頼頂く際、「エッヂカット何mm」とご指定頂くことはよくあります。 例えばφ100mmのウェーハでエッヂカット2mmをした場合、φ96mmのデータだと思う方が多いと思います。 しかし、実際はそうではありません。 ウェーハは、エッヂ部分に約0.5mmのロールオフがあります。 また、外周に近づくに従って形状が反り上がったり、だれたりしがちです。 このように形状がきついことを、「局所勾配が大きい」と表現しますが、 局所勾配が大きい場合、その部分のデータは干渉計では取得出来ません。 測定出来ない領域がある場合、エラー表示をさせる方法もあるようですが、 弊社の扱うFlatMasterは、データを取得出来ない部分のみ表示せず(データ欠落と読んでいます)、 取れた部分は表示させるという方法が可能です。 これにより、厚みムラや反りが大きく、全面の測定データが取得出来ない場合でも、 最低限、測定出来た部分の測定値や形状は分かりますし、どの部分が局所勾配が大きいのか (どこが厚みムラや反りが大きい原因の箇所か)も分かります。 また、FlatMasterでは、測定データ解析の際に任意の直線や円で2Dスライスを表示させ、 測定データの有無と数値を確認出来ますので、φ何mmの領域までデータが取れたのか正確に分かります。 測定結果の得られた数値は、あくまでも測定出来た領域での厚みムラや反りです。 当たり前に聞こえるかもしれませんが、意外と意識されている方は少ないのではないでしょうか。 エッヂに近ければ近いほどチップは沢山とれるところです。 そこで測定値の誤解により、歩留まりが悪くなってしますと大きな損害だと思います。 このメルマガを読んで少しでも「測定領域と測定データ」というものを意識して下されば有難いです。 次回第5水曜日があるのは7月なので、私はまた7月にお送りします。 ありがとうございました。 -- A.T