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2019.02.06
B-0070. TomoScopeで良いデータが取れる理由 — A.T
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ TomoScopeで良いデータが取れる理由 発行:エスオーエル株式会社 https://www.sol-j.co.jp/ 連載「高鍋鮎美の三次元測定機って何なの??」 2019年2月6日号 VOL.070 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 X線CTスキャンによる精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、 無料にてメールマガジンを配信いたしております。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ こんにちは。営業の高鍋鮎美です。 今回のメルマガは「TomoScopeで良いデータが取れる理由」と 少し強気なタイトルにしてみました。 TomoScopeはX線CT装置の中でも【寸法測定】をメインターゲットにしています。 これは、装置メーカーであるドイツのWerth(ベアト)社が、 ドイツでも有数の大手三次元測定機メーカーであり、 培ってきた【測定】の技術の上に【CT】の技術を加えて、 TomoScopeを開発したという経緯に由来します。 自社製の測定専用ソフトウェアもあるので、 トレーサビリティの取れた高精度な測定には自信を持っていて、 お客様にTomoScopeをお選び頂く一因となっています。 その一方で、 最近TomoScopeで高いご評価を頂く理由に、 【データが鮮明】という点がかなりの割合を占めています。 鮮明という言葉には、 【細かい形状も再現出来ている】や【アーチファクトが少ない】 といった意味が込められていると解釈しています。 では、なぜTomoScopeは【鮮明】なデータを出せるのでしょうか。 その理由を幾つかご紹介したいと思います。 1.透過型のX線管: これはかなり大きなポイントかなと思っています。 TomoScopeでは190kVも225kVも300kVも透過型のX線管をご用意しています。 (金属の入ったサンプルの寸法測定はこの辺りの出力を使います。) 通常このクラスの出力は一般的に反射型のX線管しかないはずで、 TomoScopeの透過型管はWerthだけが搭載出来る特別な管です。 透過型が何故良いかと言うと、 【X線の出力を上げてもスポット径が(ほぼ)変わらない】からです。 このあたりをホームページにまとめましたので、是非ご参照下さい。 ●透過型と反射型の違い 例えば、アセンブリで内部に微細な部品が幾つもあるようなサンプルですと、 スポット径が大きいとボケの原因になりますので、 透過型のX線管を搭載出来るTomoScopeの強みが活かせると思います。 2.三次元測定機ベース: 先にも書きましたが、TomoScopeは三次元測定機がベースとなっています。 つまり、CTの中の空間全てに(x,y,z)の座標があり、これらは校正されています。 X線の光源、サンプルステージ、検出器も全て、装置は座標を認識していて、 測定中にブレが無いかチェックすることが出来ます。 CTから得られる3Dのデータは、 2Dのレントゲン像を1000枚前後取得して、 そこから連立方程式を解くように、各ボクセル(ピクセルの3D版)が どの位X線を吸収したかを計算することで、サンプルの3D形状を再現します。 つまり、2Dの1000枚前後のレントゲン像の位置関係を 装置が高精度に認識出来るということは、 3Dのデータを生成する時に、連立方程式の解で矛盾が少なくなり、 その結果鮮明になるという訳です。 3.画像測定のノウハウ: Werth社は投影機に始まり、今でもカメラを使ったの輪郭測定など、 画像処理を最も強みとしている測定機メーカーです。 CTにも画像処理のノウハウが色々と活かされていますし、 特にアーチファクト対策に関しては、 常に新技術の追求・開発・検証を繰り返しています。 3Dのデータを生成する時のアルゴリズム、 出来た3Dデータから解析をする際のアルゴリズム、 あとはアーチファクトが多い時にそれを低減するアルゴリズム。 魔法でも画像加工でもなく、 改善・改良を積み重ねて、やっとここまで来ています。 是非、「もっと良いCTデータが欲しいなぁ」と感じている方には、 一度TomoScopeの実力をお試し頂きたいと思います! 今週も、最後までお読み頂き、ありがとうございました。 -- A.T