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2010.02.10
D-0011. 加工表面に現れる「表面うねり」 — TS
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 加工表面に現れる「表面うねり」 発行:エスオーエル株式会社 https://www.sol-j.co.jp/ 連載「知って得する干渉計測定技術!」 2010年2月10日号 VOL.011 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 干渉計による精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、 無料にてメールマガジンを配信いたしております。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ ご存じですか? 表面形状にはいろいろな成分が含まれていることを。 その成分は、 ①粗さ ②表面うねり ③平面度 と大きく分けて3つに分類することができます。 これら成分のことを「モード」あるいは「周波数」などと表現することもあります。 これらの成分の中で、 ①粗さ や ③平面度 は、加工業界やその関連業界に よく知られているポピュラーな表面形状評価方法です。 ①の粗さは、 半径10um の球による触針式の粗さ測定機などがよく利用されます。 細かい表面の起伏を確認します。 Ra という中心線平均粗さがよく使用されています。 ③の平面度も、 三次元測定機などで測定し、高さの最大値と最小値との差を 平面度として確認することができます。 これらの表面形状を測定することで、 工程管理や品質管理上の問題が解決することがあります。 ところが、粗さも管理値内に仕上がっていて、平面度もそんなに悪くないのに、 問題が解決しないというケースが少なからず存在するようです。 例えば、リークの問題などはその代表例です。 シール面の加工状態に関して、粗さも平面度も合格と判定されていたとしても、 シールする部品が、互いに凹面であったり、互いに凸面であったり、 部分的にの凸同士の場所が接合していたりする場合は、 リークが発生することがあります。 逆に言えば、お互いに平面度が悪い部品でも接合部の相性によっては、 組み合わせてみるとリークせずに組み上がることがあります。 こういう場合は、粗さや平面度のような指標だけで問題解決を試みても、 失敗することが多々あります。 では、リークの原因がシール面の表面形状であった場合、 一体何を確認すれば解決の糸口がつかめるのでしょうか。 それは、②の表面うねり です!! これは、粗さや平面度では確認できないような問題を数値化して確認する指標です。 TROPELの干渉計では、 任意の周波数のうねり成分をフーリエ変換で取り出すことができます。 記事の文末に、表面うねりの測定事例を掲載しています。 ここでは、機械部品の測定事例を紹介しています。 任意の波長を設定し、 その設定以上の幅を持つ成分と、設定以下の幅を持つ成分をそれぞれ表示しています。 「大きなうねり」を見ることで、この部品の表面の基本的な起伏がわかります。 「微小なうねり」を見ることで、主に加工痕を確認することができます。 表面うねりは全体的に見ると目立たない起伏を明確にすることができます。 特定の起伏を抽出することで、見えにくい問題を解決することができます。 もし、粗さも平面度も規格内に収まっているのに、 問題が発生するようなことがあれば、 是非、エスオーエルに御相談下さい。 -- T.S