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2010.12.30
D-0032. 入射角度と波面 — TS
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 入射角度と波面 発行:エスオーエル株式会社 https://www.sol-j.co.jp/ 連載「知って得する干渉計測定技術!」 2010年12月30日号 VOL.032 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 干渉計による精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、 無料にてメールマガジンを配信いたしております。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 今年最後のメルマガ配信になりました。 皆さんがこのメルマガに目を通していただくのは、 年が明けてからになるのではないかと思いますが、 2010年の最後に光の波面収差の影響について 説明させていただきたいと思います。 メルマガ「VOL.030粗い面の平面度測定」で、TROPELは入射角度90°に 限りなく近づけて測定することができるため、粗い面でも反射率を 上げて測定することができるということをご紹介しました。 ここでひとつ気を付けたいのが、ノミナルから入射角度を変更したときに 入射光の主光線がレンズの光軸に対して傾いてしまうということです。 入射角度を大幅に寝かせると、主光線と光軸の傾きも大きくなり、 結果として波面収差が大きくなります。 サンプルのサイズにもよりますが、ひどいときはこの歪みのせいで ミクロンオーダーのエラーが発生します。 この不都合を解消するために、波面の補正をする必要があります。 波面を補正するためにはReferenceFlatという0.05μm程度の平面度が 保証されている原器を用いて補正します。 この原器の平面を基準平面とすることで、ミクロンオーダーの歪みでも 平らに補正してしまうことができるのです。 入射角度を90°に近づけることができる干渉計はTROPELだけです。 粗い面やソリの大きい面、透明品などを測定する場合、 反射率を上げて測定する方が有利な場合があります。 入射角度を90°に近づけると反射率を上げることができるという メリットがありますが、これとトレードオフで波面収差の影響が 懸念されます。この心配を修正できるのもTROPELの技術とノウハウです。 -- T.S