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2011.02.28

D-0034. 真空チャックの吸着力 — FN

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真空チャックの吸着力

発行:エスオーエル株式会社
https://www.sol-j.co.jp/

連載「知って得する干渉計測定技術!」
2011年2月28日号 VOL.034

平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
干渉計による精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、
無料にてメールマガジンを配信いたしております。

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今回は、ウェーハのソリの形状と厚みムラ測定について考えてみたいと思います!

ソリの大きいウェーハは、全面吸着による厚みムラが測定出来ない事があります。
それは形状によっては、真空吸着ができないことがあるからです。

真空吸着できているかどうかの判断は、
厚みムラを測定する際に、ウェーハを少しずらして吸着させてみるのです。
ソリの大きいウェーハなら、空気がリークするのが分かります。

真空吸着しにくいのは、表面が中心から凹形状で、ソリの大きい形状のウェーハです。
このようなウェーハは、真空チャックとウェーハ間に隙間ができ、
その隙間から空気がリークしてしまい、吸着出来なくなります。
ですので、このままでは厚みムラを測定する事が出来ません。

しかし、凹形状のウェーハでも、厚みが薄く、剛性が低ければ、
全面吸着する事は可能です。
また、凸形状であれば問題なく測定する事が可能です。


実際にどのくらいの力がウェーハ1枚にかかるのか、計算してみましょう。

6インチのウェーハ (半径7.5cm) に 80 kPa の真空圧で吸着させたとします。
6インチウェーハの表面積は、

  7.5cm × 7.5cm × π = 176.7 cm^2

となります。

真空吸着力は、80 kPa = 0.8 kgf/cm^2 ですので、
ウェーハ1枚当たりに掛かる力は、

  0.8 kgf/cm^2 × 176 cm^2 = 141.4 kgf

です。
なんと、ウェーハ1枚当たりに掛かる力は、約141 kg にもなるのです。

これだけの力で6インチウェーハが真空吸着されているので、
141 kg の吸着力にも負けない位の剛性のある分厚い凹形状ウェーハは別として、
それ以外なら全面吸着出来ます。


もし測定したいサンプルが御座いましたら、
弊社エスオーエルまでご連絡下さい。お待ちしております。


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F.N

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