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2014.05.20
D-0082. 収差ってなに? — FN
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 収差ってなに? 発行:エスオーエル株式会社 https://www.sol-j.co.jp/ 連載「知って得する干渉計測定技術!」 2014年5月28日号 VOL.082 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 干渉計による精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、 無料にてメールマガジンを配信いたしております。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 皆様こんにちは。 (( メルマガ登録会員の皆さまは、エスオーエル名物「○○○ごと」をご覧頂けます! )) 今月は【収差】についてです。 弊社の平面度測定機FlatMasterにはレンズが搭載されています。 そこでレンズの収差についてスポットを当てたいと思います! 『収差???』 カメラ女子でもない私にはレンズと言ってもカメラについている ガラスみたいなものじゃない?位にしか思っていませんでした。 レンズで物体の像を作る時、光線が一点に集まらず像がぼやけたり ゆがんだりすることを収差といいます。 凸レンズでのお約束3カ条は下記の通りです♪ ・凸レンズの光軸に平行な光はレンズを出たあと焦点を通る ・凸レンズの主点を通る光は、レンズをでたあととのまま直進する ・凸レンズの前側焦点を通る光は、レンズをでたあと光軸に平行に進む 中学・高校の時からこの分野が苦手だった私は、基礎の基礎本を読んで 再確認しました。。。(記憶にありません汗) しかし、普通のレンズでは上記の3カ条が厳密には成り立たず、光線を 一点に集めることができないのです。 収差には単色収差と色収差があります。 単色収差には ・球面収差 ・コマ収差 ・非点収差 ・像面湾曲 ・歪曲収差 ①球面収差(凸レンズの時) 光軸上で光が1点に集まらない!!! レンズの内側を通る光は光軸上の焦点に集まりますが、レンズの外側 (周辺部)を通る光は焦点の手前に集まります。 すると、焦点に集まる光は1点ではなくある幅を持って集光するのです。 これは、レンズが球面であるからです。球面であると必ず起こります! ②コマ収差 像が伸びちゃう!びよーん。 光軸から離れた1点から出た光が、像面で1点に集まらず、尾を引いた 彗星のような形になる現象です。光軸を上を通った箇所はとても明るく 見え、光軸から離れるほど暗く見えるのです。 ③非点収差 レンズでできる像の端をよく見てみると、縦方向と横方向でピントが ずれていることがあります。点像が縦長になったり、横長になったり します。レンズの径を小さくすればその分収差は改善できますが、 収差を0にすることはできません。。。 ④像面湾曲 光軸から離れたところからやってくる光が平面上に結像せず、 歪曲して結像する現象です。 カメラで中心にピントを合わせると外周部がぼけてしまいますよね! レンズの有効径を小さく、レンズに入る入射光の傾きを小さくすれば 像面収差は改善されます♪ ⑤歪曲収差 像が歪んで物体の形が変形して見える収差です。 FlatMasterを使用しているお客様で 『四角いサンプルを測ってもなんか台形っぽくみえるぞ!』 と気がついた方もいらっしゃると思います。 たとえ台形に見えていたとしても平面度には影響はありません! このように収差と一言で言っても色々あるんですね! レンズを使うと上記のような収差があわられるんです。 なにげなくぼーっと現象しかみていなかったりしていましたが、 このメルマガで、『そういうわけだったのね!!!』と書いていて 納得してしまいました(笑) 皆様にもそういう発見がメルマガでお届けできればと思います☆★☆ 最後まで見てくださった方々、ありがとうございます! 今後も、初心者(自分か?)向けメルマガを配信します♪ 楽しみにし下さいね☆★ 次回のメールマガジンでお会いしましょう! -- F.N