logo

logo

メールマガジン・新着情報一覧

  1. TOP
  2. メールマガジン・新着情報一覧
  3. D-0102. 次世代UltraFlatの概要 — MSN

2015.12.23

D-0102. 次世代UltraFlatの概要 — MSN

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 
 
次世代UltraFlatの概要 
 
発行:エスオーエル株式会社 
https://www.sol-j.co.jp/ 
 
連載「知って得する干渉計測定技術!」 
2015年12月23日号 VOL.102 
 
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 
干渉計による精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、 
無料にてメールマガジンを配信いたしております。 
 
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 
 
 
 
こんにちは、営業技術の中村将之です。 
 
 
クリスマスにお正月、1年間頑張った体に休息を与える季節がやってまいりました。 
皆様、如何お過ごしでしょうか? 
 
Tropel社、Werth社共に今週からクリスマス休暇です。 
欧米人にとってクリスマス休暇はとても重要で、 
家族と過ごしたりどこか旅行に行ったりして楽しむようです。 
この期間だけは誰が何を言おうとも、絶対に仕事はしない!!と割り切っていますね。 
 
我々日本人にとっても、冬休みは特別です。特にお正月は殆どの人にとって休日です。 
学生時代の部活動も、お正月だけは唯一休める"聖域"でした(笑)。 
 
 
さて、本題に入ります。今回は次世代UltraFlatに関して情報を提供したいと思います。 
UltraFlatとは、CorningTropel社製のフォトマスク専用平面度測定機です。 
フォトマスクとは半導体の製造工程で使用されるパターンの原板で、 
ガラスや石英に転写するパターンを形成した透明な板です。 
フォトリソグラフィという転写技術を使って形成されたパターンをウェーハ等に転写するので、 
パターンが細かくなればなるほど平面度の高いフォトマスクが要求されます。 
 
7nmプロセスにおけるフォトマスクの変形とパターン位置ずれに関し、 
弊社高野が前回のメルマガで執筆致しました。最先端の超微細プロセスにおいては 
フォトマスクの平面度が非常に重要であり、以前とは比べものにならないくらい 
フォトマスクの平面度保証が厳しくなってきています。そうなると必然的に 
平面度測定機にもより厳しいスペックが求められ、UltraFlatシリーズにも 
待望の次世代機が開発されたという流れです。 
 
ではどの辺りが次世代なのか、あまり詳しくはお話し出来ませんが、 
従来機から改善された点をいくつかご紹介したいと思います。 
 
まずは搬送系です。従来と同じ多関節タイプのロボットを使ってマスクを測定ステージに 
搬送しますが、SMIFポッド対応のカセットステーションになりました。 
SMIFオープナーが搭載され、自動でSMIFポッドを開閉し測定できる機構となっております。 
 
また、SMIFから取り出されたマスクは、一度測定の環境に馴染ませるために装置内部の 
ストックステーションに一定時間保管される設定になっています。 
十分温度平衡が取れた状態で測定しようというコンセプトです。 
この際、搬送によって生じるマスクの位置ズレも同時に矯正するアライメント機構も 
同箇所に搭載しました。 
 
干渉計部分も大幅に変更されています。使っているレーザー、縞感度は従来と同じですが、 
干渉縞の結像系で大幅な改善を実施しました。"Direct Image Viewing"と 
メーカーが呼んでいる新たな機構です。 
 
従来のシステムでは得られた干渉縞をスクリーンに投影し、 
投影された像を単純にCCDカメラで捉えていました。この方法ですとスクリーンによって 
解像度が決まってしまい、平面度が数nmの超高平面度マスクを測定した時に 
スクリーンの模様やスペックルノイズ がデータに乗っかってしまうという問題がありました。 
そこで、結像系にもコリメータレンズとミラーを配し、CCD上に結像するようにしました。 
こうする事で干渉縞の解像度が上がり上記問題が解決できると共に、 
マスクのエッジがより鮮明に見えるようになりました。従って、エッジを基準に 
カメラに映るマスクの位置をカメラ自体を動かして常に同じ位置(ピクセル)で 
同じようにマスクが測定出来るようになり、測定時のマスク位置ズレを大幅に改善する事が 
出来るようになりました。 
 
これら次世代UltraFlatの情報は、つい先週にメーカーから入手したばかり。 
まだまだ沢山改善箇所があるのですが、詳細に関してはお客様に直接ご紹介したいと 
考えております。ご興味御座いましたら、弊社ホームページよりお問い合わせ頂きたく 
存じます。 
 
最後になりましたが、今年の連載も残り1回となりました。 
多くの方々にメールマガジンに関してご意見、ご感想頂けました事を 
心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。 
 
メリークリスマス!!!! 


-- 
中村 将之 

一覧に戻る

お問い合わせ Contact

048-441-1133

お問合せフォーム