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2017.09.27
D-0131. スネルの法則の導出-その2- — FK
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ スネルの法則の導出-その2- 発行:エスオーエル株式会社 https://www.sol-j.co.jp/ 連載「知って得する干渉計測定技術!」 2017年9月27日号 VOL.131 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 干渉計による精密測定やアプリケーション例などをテーマに、 無料にてメールマガジンとして配信いたします。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 皆様こんにちは。営業技術グループの桑野です。 前回、光学の話をメインにすると公言し、まずは光学の入り口と言える スネルの法則の導出から始めました。 なんと、今回もまた、スネルの法則の導出です。 どうか、私の頭の整理のためにも、お付き合いをお願いします。 では早速はじめたいと思います。 前回は波面と各光線から導きましたが、今回はフェルマーの原理に 基づいて導出します。 今回も絵を描いてイメージしていただけると分かりやすいかと思います。 前回と同様、空気と水の境界面をイメージしてください。 空気の層の点Pから入射光が入射角θで境界Qにぶつかり、 屈折角θ’で屈折し、水中の点Rまで進んでいく光を考えます。 この時、空気の層の屈折率をn、水中をn’とし、 また、空気の層の光速度をv、水中をv’とします。 この時のPからRまでの所要時間は、 t = PQ/v + QR/v’ となります。 ここで、点Pから水面までの距離をa、点Pから点Rまでの水平方向の 距離をc、点Rから水面までの距離をb、また、点Pから水面に下ろし、 水面と交わる箇所から屈折点Qまでの距離をxとします。 すると、三平方の定理から、 t = √(a^2 + x^2)/v + √(b^2 + (c - x)^2)/v’ となります。 フェルマーの原理から、光のとる経路はt(x)が最小になる経路であり、 その時、上式は極値をとります。従って、 dt/dx = x/(v√(a^2 + x^2)) - (c - x)/(v’√(b^2 + (c - x)^2)) = 0 また、 x/(√(a^2 + x^2)) = sinθ (c - x)/(√(b^2 + (c - x)^2)) = sinθ’ であるため、 sinθ/v = sinθ’/v’ となります。ここで、 v = c/n v’= c/n’ であるため、代入すると、 n sinθ = n’sinθ’ となり、無事導出できました。 いよいよスネルの法則を卒業して、次回は光学の基礎の基礎より、 少し前進したいと思います。 最後までお読みいただきありがとうございました。 来月も宜しくお願いします。 -- 桑野