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2019.10.23

D-0154. 解析ツリーの見方<入門編>VOL.2 — Y.O

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 
解析ツリーの見方<入門編>VOL.2
 
発行:エスオーエル株式会社
https://www.sol-j.co.jp/
 
連載「知って得する干渉計測定技術!」
2019年10月23日号 VOL.154
 
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
干渉計による精密測定やアプリケーション例などをテーマに、
無料にてメールマガジンとして配信いたします。
 
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 
 
 
こんにちは。営業技術グループの落合です。
 
弊社の平面度測定機をお使いのお客様へ、
役に立つ情報をお送りしています。
 
長年お使いのお客様の中には、
「ツリーの構成が何を意味しているのか、分からずに使っている。」
「測定はできているが、本当は設定内容を知りたい。」
という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
今日は、解析ツリーの見方<入門編>VOL.2として、
測定解析に欠かせない、フィルタについてピックアップします。
 
 *フィルタとは?なぜフィルタが必要か?については、
  過去メルマガ記事を参照ください。
  ⇒ D-0016「測定とフィルタ」
  ⇒ D-0018「フィルタの種類と特徴」
 
まずは、弊社所有のあるΦ150 SiウエハのFlatnessについて、
ガウシアンフィルタを1mm、10mmと変えて解析した
2つの結果を並べて表示します。
              
ガウシアンフィルタ 比較
▲ガウシアンフィルタ 比較

 【ガウシアンフィルタ1mm(左)】
  :2.0mm以下の高周波形状をカットするローパスフィルタ
 【ガウシアンフィルタ10mm(右)】
  :10.0mm以下の高周波形状をカットするローパスフィルタ
と言えます。
 
この時の解析ツリーを見てみます。

測定解析ツリー
▲測定解析ツリー

一回の測定データについて、
 フィルタ幅1mmの時、TIR 8.609μm
 フィルタ幅10mmの時、TIR 8.166μm 
と、2つの異なるフィルタ条件における
測定結果を得ることができます。
 
一方で、高周波形状を得たい場合は、
下記のような微小うねり(MicroWaviness)解析も可能です。
 
 *微小うねりとは?なぜ微小うねり解析が必要か?については、
  過去メルマガ記事を参照ください。
  ⇒ D-0011「加工表面に現れる『表面うねり』」

微小うねり解析結果
▲微小うねり解析結果

 【1mm以上2mm以下(左)】
  :ガウシアンフィルタ1mm以上、2mm以下の
   高周波数形状のみを取り出すハイパスフィルタ
 【2mm以上10mm以下(右)】
  :ガウシアンフィルタ2mm以上、10mm以下の
   高周波数形状のみを取り出すハイパスフィルタ
です。
 
この例では特に、
フィルタ条件による形状の違いが明らかですね。
 
以上、ほぼフィルタ設定のご紹介になってしまいましたが、
解析ツリーの見方に絡めてご説明をいたしました。

平面度測定機を使用開始されると、研究開発用途でない場合、
フィルタ条件を見直す、変更する機会はないかと思います。
 
このメルマガを通じて、
フィルタを視覚的に確認していただけたらと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

それでは、またお会いしましょう。


--
Y.O

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