logo

logo

メールマガジン・新着情報一覧

  1. TOP
  2. メールマガジン・新着情報一覧
  3. D-0155. FlatMasterのギャップについて2 — E.N

2019.12.25

D-0155. FlatMasterのギャップについて2 — E.N

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 
FlatMasterのギャップについて2
 
発行:エスオーエル株式会社
https://www.sol-j.co.jp/
 
連載「知って得する干渉計測定技術!」
2019年12月25日号 VOL.155
 
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
干渉計による精密測定やアプリケーション例などをテーマに、
無料にてメールマガジンとして配信いたします。
 
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 
 
 
メリークリスマス!!
そして、早いもので、今年最後のメルマガです!!

今年も1年間、皆様のおかげで無事過ごすことが出来ました。
ありがとうございました。


今回は「Flat Masterのギャップ」についてお話しします。
実はこのギャップについては以前、メルマガのVOL.144に記載しました。
D-0114. データの取得領域

この時は、従来のソフトウェアである
「TMS」をベースにお話しをしています。
FlatMasterのWafer仕様では、このギャップに
気を付ける必要があるというお話でした。


このギャップとは、参照面であるプリズム表面と
測定面までの距離(隙間)のことを示します。

FlatMasterは干渉計の中にあるガルボと呼ばれている
平行平面板を微小に回転させることによって干渉の条件を変え、
縞を流す作業(フリンジスキャン)を行っています。


縞が流れるスピードは、
1縞感度(入射角度)、2ガルボの回転速度、そして3ギャップに依存します。

サンプリングを行っているので、凄く早く縞が流れても、
凄く遅く縞が流れてもFlatMasterは困ります。

そのため、この速さで縞が流れて欲しい、という装置からの希望があり、
装置はこの速さで縞が流れることを前提にしてサンプリングを行うのです。


装置は、予め1縞感度と3のギャップを人間に教えてもらいます。

TMS内では、予め教えておく縞感度をNominal Sensitivity、
ギャップをNominal Gapと呼んでいます。

そしてそれを元に、希望の縞の流れの速度になるように、
2ガルボの回転速度を決めるのです。


しかし、ここで3のギャップが教えられていたギャップと
全く違ったらどうなるでしょうか。

答えは、実際の縞の流れが凄く早くなったり、凄く遅くなったりします。


TMSでは実際の縞の流れと、希望の縞の流れが
ある程度大きく違っていても、解析を行っていました。

一方で、FlatMasterの新しい解析ソフト「UMS」では、
この点で改善が行われています。

実際の縞の流れが、希望の流れと大きく違う場合には、
測定データが欠落するようになっています。

そのため、ギャップが不適切だと測定者の方が
気が付きやすくなっています。


測定をするうえで、測定者の方が
測定機を正しく使用することは大切だと思います。

そのため、私たちが丁寧なオペレーショントレーニングを行うことや、
原理を理解してもらうために努力することは大事なことだと思います。

ただ、現実的にはオペレーショントレーニングを受けていない方が
使用しなくてはならないケースも多々あるかと思います。

装置側が、測定者の方に異変を知らせるようなシステムが改善されるのは、
とても効果的だと思いました。


最後に、インフルエンザが流行っているそうですが、
お身体をお大事にして下さい。

(私は去年の年始にインフルエンザに掛かり、休んだ記憶がありません、、、
 インフルエンザは下手に市販の風邪薬を飲むと
 悪化すると聞きました!ご注意ください。
 最近のインフルエンザの薬は1回飲めば治るので凄いですよね!!!)


次回は、1月1日更新!!!!?です。
良いお年をお過ごし下さい。


--
E.N

一覧に戻る

お問い合わせ Contact

048-441-1133

お問合せフォーム