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2021.09.15
D-0174. FlatMaster-Semi Auto Waferの魅力 — E.N
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ FlatMaster-Semi Auto Waferの魅力 発行:エスオーエル株式会社 https://www.sol-j.co.jp/ 連載「知って得する干渉計測定技術!」 2021年9月15日号 VOL.174 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 干渉計による精密測定やアプリケーション例などをテーマに、 無料にてメールマガジンとして配信いたします。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ こんにちは。 まず初めに、私の娘の話にお付き合いください。 娘は今月で1歳2か月になり、とてもかわいい盛りです。 2か月前、前回のメルマガを書いていた頃は、1人で立つことも出来ませんでしたが、 今やよちよちと歩くまでに成長しました。その後ろ姿がなんとも可愛いです。 また、「子供が初めて喋った言葉は何ですか?」という質問が良く飛び交うと思いますが、 この質問の回答は、とても難しいことを母になり初めて知りました。 喃語を発していき、その内少しずつ私たちが意味の分かる日本語を発するようになるかと 思います(周りの人が日本語を話していれば)。 私の娘の喃語発生度ランキングは、あ・あがダントツ一位、 ま・ま、ぱ・ぱ、た・た、ち・ち、お・お等は同率二位という感じです。 そして信じがたい事に、「ママと言って」と言うと、困った顔をして無視しますが、 「パパと言って」と言うと「パ・パ」と言います。 ...パパのこと全然好きじゃないくせに!!! (娘はいまだにパパ慣れしないので、パパと二人きりと認識すると泣き出します。) これは、喃語なのか、日本語なのか... 初めての言葉はパパということになるのか、それともママにしてしまおうか... 世の親たちは、どんな感じで初めて喋った言葉を判定しているのか、 ぜひとも聞いてみたいです。 本題に入りたいと思います。 今日のメルマガを書くにあたり、 過去に自分で書いたメルマガ『VOL.151』を読み返しました。 当時はFlatMaster-Semi Auto Wafer(以下SAW)の魅力を伝えきれていないな、 と思い再度、皆様にSAWの魅力についてお伝えしたいと思います。 SAWは今まで主流だったFlatMaster-Wafer(以下FM-W)という装置に代わり、 メーカがお勧めしている、ウェーハ専用の平面度測定機です。 この2機種を比較して、SAWの魅力をお伝えしていこうと思います。 1. 測定対象物 2機種ともにウェーハ専用機です。2~8インチサイズに対応しています。 アズスライス~ポリッシュ品まで幅広い粗さのウェーハ測定が可能です。 また、透明なウェーハの測定も可能です。 2. ウェーハ保持方法 TTV測定 SORI測定 SAW : 裏面全面吸着 水平置き、非吸着 FM-W : 裏面全面吸着 垂直置き(約5°前傾)、1点又は3点吸着 TTVに関しましては、同じです。 しかし、SORIに関しては保持方法異なり、 近年多く見られます薄いウェーハ測定の際には、大きな影響があります。 SORIは吸着搬送可能かどうか判別するために測定される事が多いですが、 保持の方法によっては、ウェーハが変形しSORI値が大きくなってしまいます。 ウェーハが変形しやすいということは、吸着搬送し易いということだと思いますが、 SORI値だけで判別すると、吸着不可と判別されてしまうということになります。 SAWであれば、ウェーハを水平置きにしてSORIを測定するため、 ウェーハのSORI値が大きくなるような変形を抑えることが出来ます。 3. 測定チャック 【必要なチャック種類】 TTV測定 SORI測定 SAW : Universal Chuck Universal Chuck(TTV、SORI共通) FM-W : TTV Chuck※ Universal Bow Chuck ※ TTV Chuckは測定ウェーハサイズ毎に必要 【チャック変更のタイミング】 サイズ変更時 測定項目変更時(TTV, SORI) 厚み変更時 SAW : 変更なし 変更なし 変更、調整なし FM-W : TTVは必要あり 必要あり 調整の必要あり SAWは、Universal Chuck1つで2~8インチサイズのTTV、SORI測定をカバーします。 TTV測定とSORI測定を連続で行えるので、ウェーハの乗せ換えが必要ありません。 また、厚み毎にチャックの位置を変える必要はなく、装置が自動調整してくれます。 一方、FM-Wは、TTVとSORI測定ではチャックが異なりますので、 ウェーハの乗せ換えが必要です。 また、TTV Chuckに関しましては、ウェーハサイズ毎にチャックが必要です。 厚みの異なるウェーハを測定する場合には、 それぞれのチャックの位置調整を手動で行って頂く必要があります。 例えば、4、6、8インチウェーハのTTVとSORIを測定する場合、 SAWの場合、必要なチャック数は1つだけ、 FM-Wの場合はTTV用に3つ、SORI用に1つ、計4つ必要です。 それだけお金も掛かりますし、乗せ換えの時間も掛かり、 オペレーションも複雑になります。 また、もう一つお伝えしたい事があります。 FM-WのTTVチャックは日々大量にウェーハの測定を行うことで、 すり減ってしまう場合がございます。 そのたびに、新しいチャックを買い替えると 完全受注生産ため納期も掛かりますし、コストも掛かります。 理由としては、FM-WのTTVチャックはウェーハより少しだけ 径の小さいチャック面にウェーハをセットする必要があります。 チャック面はサファイアコーティングをして摩耗しずらくはしているものの、 慎重に行わないと、ウェーハをチャック上でスライドさせて 外周部分を削ってしまうことがあります。 一方、SAWでは一旦チャックより10mm程上に飛び出た3本のピンの上にセットし、 その後ボタンを押してピンを下げるとこで ウェーハをチャックにセットします。 (チャックに対して平行にウェーハを移動させセットできる) そのため乗せ換えの際にウェーハがチャック上でスライドすることはないので、 チャックを摩耗させるリスクがありません。 新規のお客様はもちろん、FM-Wユーザーの方でも、 ・スピーディーに測定したい。 ・SORIが大きく、スペックインしない。 ・気を付けてはいるが、チャックの摩耗に悩まされている。 ・チャックの乗せ換えが面倒、時間がかかると感じる。 ・厚みごとのギャップ調整が面倒、時間がかかると感じる。 ・オペレーションを簡単にしたい。 等ございましたら、ご相談ください。 ここまで、2機種を比べFM-Wが悪い装置のように感じるかもしれませんが、 FM-Wもとても良い装置で、Tropelの装置で一番台数が出ている装置です。 もちろん、お客様の使用用途によって、FM-Wの方が良い場合がありますので、 ご興味のある方はお問い合わせをお願いいたします。 最後までお付き合いいただきありがとうございました。 -- E.N