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2023.10.18
D-0201.傾きの測定値 — N.T
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 傾きの測定値 発行:エスオーエル株式会社 https://www.sol-j.co.jp/ 連載「知って得する干渉計測定技術!」 2023年10月18日号 VOL.201 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 干渉計による精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、 無料にてメールマガジンを配信いたしております。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ こんにちは、営業技術の田中です。 最近になり夏がやっと終わったかと思ったら 寒い場所ではもう気温が一桁になっている様ですね。 埼玉も来週には最低気温が一桁になるそうです。 気温といえば蚊は暑すぎると活動しなくなると ニュースで見ましたが、確かに最近蚊が増えた気がします。 昨日顔を2カ所刺されましたが、 今後はこれで秋を感じるのでしょうか。 今回はTAPERに関し書こうと思います。 TAPERは測定結果の傾き成分を表す項目であり、 TTVと併せて裏面基準での表面の傾きを測定します。 TAPER以外にもTropelの装置の測定項目には XtiltやYtiltといった項目も存在し、 これらは全て表面形状の傾きの大きさを それぞれの数値で表しています。 XtiltやYtiltとして表示した場合には X, Y各方向への原点から端部までの高低差を表し、 それぞれ正負どちらの値もとります。 一方でTAPERはXY平面に対する傾き方向の 両端間のレンジをとるため常に正の値です。 直径方向の両端の高低差が最大になる箇所の高低差になります。 ややこしいのですが、tiltは半径、TAPERは直径です。 弊社では基本的にTAPERと言っていますが、 これはWedgeとも呼ばれており、 TAPERの測定値は多くの場合に高低差[um]で表していますが、 [arcsec]や[urad]といった角度で表示することも可能です。 またここまで「表面の傾き」と記載していますが、 これは正確に言うと「表面形状から計算された基準面の傾き」です。 傾きが一様な平面を考えているためxtiltとytiltが分かっていれば TAPERを計算で求められます。 今日はその計算を記載しようと思います。 ・・・と思ったのですが、実際に文字だけで書き連ねてみると 大した計算でなくとも非常に分かりにくいですね。 結果だけ書いてしまうと、 TAPER[um] = 2 × √(Xtilt[um]^2 + Ytilt[um]^2) となりました。 計算してみたら途中式から思っていたよりも 簡単な式になりすっきりしました。 TAPERと言えば、最近新しい方式のTTV測定を開発し、 裏面基準のTTVやTAPERの測定値の繰り返し精度が向上しました。 この話はきっと弊社の開発者がそのうちメルマガでも触れると思うので 今ここではこれ以上触れませんが、 ご興味があれば弊社までお問合せください。 -- N.T.