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2024.03.20

D-0207.身近に潜む花粉と微分— E.N

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身近に潜む花粉と微分

発行:エスオーエル株式会社
https://www.sol-j.co.jp/

連載「知って得する干渉計測定技術!」
2024年3月20日号 VOL.207

平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
干渉計による精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、
無料にてメールマガジンを配信いたしております。

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こんにちは。

今年の3月は、寒くて雪が降ったり、
暑くて半袖で寝てみたりとおかしな感じです。

花粉も凄くて、鼻と目と顔と、、、
寒いのに花粉という2重苦です。

今年は例年より花粉が凄いな、なんて思っていたら
娘も花粉症のような症状が出始めました。

まだ3歳なのにかわいそうに、と思っていました。

そこに枯れかけの花が目にとまりました。

花はミモザだったのですが、
処分したところ娘も私も調子が良いです!

自ら花粉を呼び込んでいたようです。
娘よ、ごめんなさい。
皆さんも、お気を付けください。



最近、社内で微分や積分の重要性についての話が持ち上がりました。
そして、これも微分だなーと思った話がありましたので、お話します。

ノギスで、内径を測定する際の話です。

きちんと測定するには、
ノギスの内径の測定面を円弧に押し付ける必要がありますが、

測定面は幅を持つため、内径が小さいと、
円弧のカーブが大きく押し付けることができません。

内径が大きいと、小さい範囲では直線に近くなるので、
押し付けやすくなります。


このことによる、内径 D を測定する場合の誤差 δ は、
測定面の幅を w として、以下の式で表せます。

  δ = D - 2 √{ (D/2)^2 - (w/2)^2 }
    = D [ 1 - √{ 1 - (w/D)^2 } ]


w/D を 0 に近づけた時、
つまり、 D >> w の時にルートの中身が 1 になるので、
誤差 δ=0 となります。

内径が小さい時は
w を小さくしないと誤差が大きいよ、
という事になります。


具体的な計算をしてみますと、
ノギスの内径の測定面の幅 w が 500μm である場合、
3mm の内径を測定するときの誤差は、約 42μm となり、
約 1.4% 小さく測定されます。

同じノギスで 15mm の内径を測定する場合には、
誤差は、約 8μm で、約 0.06% で済みます。


現実世界では、w を 0 にすることはできないです。

この例の場合、w を 500μm まで小さくしたわけですが、
3mm の内径を測定するのと、
15mm の内径を測定するのでは、
影響が異なるという事を実感しました。


--

E.N

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