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2017.07.26

E-0046. 精度検証:高速スキャンオプション「OnTheFly」 — MS

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高速スキャンオプション「OnTheFly」 
 
発行:エスオーエル株式会社 
https://www.sol-j.co.jp/ 
 
連載「測定の新常識!?SOLがお伝えするノウハウ!」 
2017年7月26日号 VOL.046 
 
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 
三次元測定機やアプリケーション例などをテーマに、 
無料にてメールマガジンとして配信いたします。 
 
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 
 
 
 
ごきげんよう。営業の佐藤です。 
 
ウソという鳥がいます 
ウソではありません 
ホントです 
ホントという鳥はいませんが 
 
国語の教科書にこんな詩が載っていました。 
小学校か中学か忘れましたが。 
ちなみに「ウソという鳥」を画像検索してみたら、 
とってもかわいい鳥さんでした。 
 
 
さて、今回は高速スキャンオプション「OnTheFly」をご紹介したいと思います。 
 
まず大前提としてCTスキャンは時間がかかって然るべき技術です。 
内部形状や構造を含む3Dデータを構成するために、360度分、 
数百~数千のレントゲン写真を撮る必要があるからです。 
 
そこで、なんとか測定時間を短縮しようと様々な試みが行われてきました。 
TomoScopeではこれまでにどんな方法を使ってきたかご紹介します。 
 
まず1つ目が、スキャンと平行して再構成を行うというものです。 
多くのCTは360度分、全てのレントゲン写真の取得が終ってから、 
3Dデータへの再構成に入りますが、TomoScopeは撮れた分からどんどん 
再構成の計算を始めます。 
 
スキャン終了とほぼ同時に3Dデータが出てきます。 
 
しかし、この方法ではスキャン時間自体は短縮できません。 
 
スキャン時間を短縮するには、X線のパワーを上げるという方法があります。 
ワット数を大きくすれば、像が明るくなるため時間を短縮することができます。 
 
しかし、X線のスポットサイズはワットに比例するため、 
ワット数を上げれば、スポットサイズが大きくなり、 
像のぼけが大きくなってしまいます。 
 
また、X線源と検出器の距離を近づけることで、露出時間を短くし、 
測定時間を短縮するという方法もあります。 
 
この場合は、X線源と検出器がなすコーン角の角度が大きくなり、 
コーンビームアーチファクトと呼ばれるコーン角の外側部分で 
ぼける現象が顕著になります。 
 
もう一つの方法は、いくつかのワークを一度にスキャンすることです。 
同じスキャン時間でも、4つ同時に測定できれば、 
1つあたりの測定時間は1/4ですね。 
 
しかし、この方法ではワーク1つの場合よりも 
分解能が落ちてしまうというデメリットがあります。 
 
 
という調子で、他にもいろいろな方法がありますが、 
どれも欠点があります。 
 
そこで高速スキャンオプション「OnTheFly」の登場です! 
 
通常であれば数百のステップを刻んで360度を一回転させますが、 
OnTheFlyはステップを刻むのではなく、 
スムーズに1回転する間にスキャンを行います。 
 
なんとスキャン時間は従来の1/10程度です! 
その上、精度にも影響がなく、 
通常スキャンを比較しても遜色ないデータが取得できます。 
 
今回、OnTheFlyの動画を作成しました。 
百聞は一見にしかず。
是非こちらからご覧ください。 
 
 
目に見える速さで回転している姿を見ると未だに 
「うそ~?!」と思ってしまいます。 
というわけで今回はウソみたいなホントのお話でした。 
 
今週も最後までお読み頂いて、ありがとうございました。 

 
それでは皆様ごきげんよう。

--
佐藤

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