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2018.02.21
E-0054. ウェーハ用平面度測定機の選び方 — MS
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ ウェーハ用平面度測定機の選び方 発行:エスオーエル株式会社 https://www.sol-j.co.jp/ 連載「測定の新常識!?SOLがお伝えするノウハウ!」 2018年2月21日号 VOL.054 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 X線CTスキャンによる精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、 無料にてメールマガジンを配信いたしております。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 新年快楽! 営業の佐藤です。先週旧正月だったので中国式の新年のご挨拶をしてみました。 弊社には中国籍の社員が2名在席しています。 手前味噌になるかもしれませんが、彼らは向上心が高くとても優秀です。 手前味噌という言葉は「手前どものミソ(=ポイント、趣向を凝らしているところ)は」 という自慢話の切り口から来ているそうですが 今回の私の自慢話は自社の中国出身の社員をほめているので 手前豆板醤ですね! 先日、「我慢」という単語を辞書で引くと「驕ること」とあると 中国人の社員に教えてもらいました。 我慢=忍耐と思ってきたのですが傲慢という意味もあったことに驚きましたし、 私の人生では「驕る」という単語を口に出したのは中学の国語の授業で平家物語の 冒頭を暗唱させられた時(「おごれるものもひさしからず」の部分)だけだと思うのに、 日本語を母国語としない彼の口からさらっと出たのにびっくりしました。 中国の半導体業界が伸びてきていて日本の加工機メーカ各社様も 中国向けが好調とお聞きすることが多いのですが、 やはり皆様中国語がお得意なのでしょうか。 さて、今回はウェーハの測定をしようとするとき FlatMasterシリーズからどの装置、仕様を選べばよいかについて解説致します。 FlatMasterシリーズでウェーハを測定できるものは大きく分けて4種類あります。 ①FlatMaster100 / FlatMaster200 こちらは1番オーソドックスな手動機です。 末尾の数字が最大測定可能サイズを示していますので、 4インチまでならFM100、8インチまでならFM200を選びます。 ちょっとややこしいのですが、 この手動機でウェーハを測定する仕様が2種類あります。 Wafer仕様と呼ばれるものとIndustrial to Wafer仕様と呼ばれるものです。 Wafer仕様はウェーハを垂直保持して測定するのに対し、 Industrial to Wafer仕様は水平保持です。 その為平置きウェーハ仕様とも呼びます。 薄物のウェーハが増え、垂直保持の為に吸着すると座屈の影響が大きく 出てしまうことが増えてきたり、SORI測定を行う目的が 露光などの工程の際のハンドリング不良を防ぐことにあるため、 露光時水平保持なのだからSORIも同じ状態で測定するのが望ましいだろうという 考え方が出てきたため近年はIndustrial to Waferをお選び頂くことも増えてきました。 Wafer仕様のメリットとしては繰り返し精度が良いという点があげられます。 Industrial to Wafer仕様は水平保持でステージに置くだけで測定できてしまいますが 置き方で値が変わってしまうことがあります。 そのため、ストレス解析のように加工前後で測定が必要になるケースでは 従来通りWafer仕様をおすすめしております。 ②UltraSort2 UltraSort2はFlatMasterの自動搬送機つきバージョンです。 2~6インチ対応、もしくは4~8インチまでの2種類あります。 FlatMasterのWafer仕様はプリズム面が前面、 Industrial to Waferはプリズムが上を向いていますが、 UltraSort2は干渉計が宙吊りになる格好でプリズムが下を向いています。 その為、保持方法は水平保持です。 1時間で150枚のウェーハの平面度測定、厚み測定を入れても120枚/hです。 量産現場など測定ボリュームの多いお客様向けです。 ①の手動機ではサイズや測定項目ごとにチャックの交換が必要ですが、 UltraSort2はユニバーサルチャック採用のためその必要がありません。 ③FlatMaster SemiAuto こちらは②の自動機が気になるけれども、 まだ測定ボリュームは多くないといお客様にぴったりの半自動機です。 ②の自動機から搬送ロボットとカセットステーションを取って干渉計部のみ 残した形です。 将来的に測定量が増える可能性があるというお客様や、 測定対象のサンプルのサイズが多く、手動機ではチャックをたくさん持たねば ならず手間、費用がかさむというお客様にもおすすめです。 ④FlatMaster MSP-Wafer ①~③は全て斜入射干渉計なのですが、MSP-Waferは垂直入射干渉計です。 MSPはMulti Surface Profilerの頭文字で、レーザーを変調させるフリンジスキャン方式 に特長があります。 Z方向の分解能はなんと1nmで 高精度な厚み測定や、研磨量分布などのご要望のお客様におすすめの装置です。 ありがたいことに「ユーザー様がTropelをお持ちで・・・」とお問合せを頂くことも 多いのですが、実は一口にTropelと言ってもいくつかございますので ユーザー様との相関が気になるというお客様は是非一度ご相談ください。 今週も最後までお読み頂きありがとうございました。 それでは皆様ごきげんよう。 -- 佐藤