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2020.04.08
E-0091. 欠陥ピクセルとCTアーチファクト — E.C
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 欠陥ピクセルとCTアーチファクト 発行:エスオーエル株式会社 https://www.sol-j.co.jp/ 連載「測定の新常識!?SOLがお伝えするノウハウ!」 2020年4月8日号 VOL.091 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 X線CTスキャンによる精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、 無料にてメールマガジンを配信いたしております。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 皆さん、こんにちは。 営業技術の張です。 今回はX線CT装置のアーチファクトについて話します。 CT装置で画像撮影する場合、必ずと言っていいほどアーチファクトが発生します。 アーチファクトは、実際のサンプルにはない像が現れる現象です。 ノイズとも言われます。 アーチファクトがあると、画像の乱れ、データの欠落、ボケ、寸法ずれなど の現象を生じ、寸法測定に悪い影響を与えることになります。 その為、寸法測定CTにおいて、アーチファクトの対策は寸法精度や CT装置性能の良し悪しを決めるとても重要なポイントになります。 今回は、CT装置におけるアーチファクトの中の ストリーク状アーチファクトについて述べます。 ストリーク状アーチファクトは検出器上の ある特定のピクセル(X線検出素子)の反応が悪くなった場合生じます。 反応が悪いと書きましたが、実際には様々な原因があります。 X線の明るさの変化に対して、常に明るいピクセル(輝点)や 常に暗いピクセル(暗点)などが存在します。 このようなピクセルは欠陥ピクセルと呼びます。 欠陥ピクセルでは、検出素子として正常にX線を検出できなくなります。 つまり、ピクセルから明暗値が出力されないか、正しくない値が出力されることになります。 その結果、画像データ上ではストリーク状のノイズが表示されます。 このストリーク状のノイズがあると、 欠陥検査や寸法測定に悪い影響を与えることがあります。 検出器は集積パネルになっている為、個別の検出素子を交換することができないです。 検出器を丸ごと交換する場合、費用も時間も労力も必要になります。 そこで、ストリーク状のノイズを解決するの補正機能があります。 反応が悪くなったピクセルをソフト上でOFFにして、 周りのピクセル値を平均化処理した結果を補正値として欠陥ピクセルに補間します。 補正により、常に綺麗な画像データが出力されます。 検出器を長く使用していると、欠陥ピクセル数も増えていく為、 この補正方法が安定的な寸法測定にとても重要な役割を果たしています。 それでは、今日はこの辺で。 最後までお付き合い頂き、有難う御座いました。 --