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2020.04.22
E-0092. WinWerth で測定を自動化する際の tips — Y.I
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ WinWerth で測定を自動化する際の tips 発行:エスオーエル株式会社 https://www.sol-j.co.jp/ 連載「測定の新常識!?SOLがお伝えするノウハウ!」 2020年4月22日号 VOL.092 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 X線CTスキャンによる精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、 無料にてメールマガジンを配信いたしております。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ こんにちは。営業技術 Y.I です。 三次元測定機 (CMM) を担当しております。 感染症に配慮して経済活動をすることが重要な時代になりました。 人との接触をしないことがベストですが、 製造業にとって、加工機や検査機は家に持ち帰れない ため難しいところです。 今回は、業務の時間短縮に繋がれば、と思い、 WinWerth ソフトウェアで測定を自動化する際の tips を、 覚え方を交えて説明いたします。 ------ 下記 A~C の操作は、手動で行う際は何気なく出来てしまうものです。 しかし、自動化する際には気付くべき共通点があります。 A: 円筒状のワークの上面で Z=0 を高精度に取りたい。 B: オートフォーカスをエッジだけで取りたい。 C: 手動で目印まで移動させてから自動測定したい。 (カメラで画像測定をする想定です。) ... どの操作も、「~してから、『そこを起点に』~する」ことで自動化します。 <A> カメラのオートフォーカスは、倍率によってサーチ距離が異なります。 (高倍率では広い距離を探しません) ↓ 自動実行するとき、フォーカスのずれが大きすぎると 表面が見付かりません。 ↓ 「低倍率で表面を測ってから、そこを起点 (Z=0) にして、 高倍率で表面を測り直し」ます。 <B> オートフォーカスは、ROI (関心領域) 内全体で フォーカスが合うところを探します。 (エッジがくっきりするとは限りません) ↓ 自動実行するとき、(エッジに限るつもりで) ROI を小さくすると、 わずかにズレただけで誤動作します。 ↓ オートフォーカス前に、多少ボケていてもまず 「エッジ位置をラフに測定してから、そこを起点 (X=Y=0) にして、 小さい ROI でオートフォーカスし直し」ます。 <C> 点や円のストラテジには、自動実行の際にダイアログを表示させ、 人間にジョイスティックでの移動をさせるものがあります。 (「クロスヘアー」と呼んでいます) ↓ 「クロスヘアーで人間が大雑把な位置を測ってから、 そこを起点 (X=Y=Z=0) にして、 イメージセンサに線や円を測り直させ」る使い方が出来ます。 以上の操作は、各々を覚えようとすると複雑で忘れやすいです。(経験談) そこで、次のようなテンプレで覚えてみては如何でしょうか。 1. ラフに測る。 2. それを原点にする。 3. 原点に移動する。(これ忘れやすいです) 5. 原点を (高精度に) 測り直す。 これではもとの座標での測定値が得られないため、 実際には次のようにします。(0 と 4 を追加) 0. 現在の座標を保存する。 1. ラフに測る。 2. それを原点にする。 3. 原点に移動する。(これは忘れやすいです) 4. 保存した座標を呼び出す。 5. 原点を (高精度に) 測り直す。 なお、「3. 原点に移動する。」は、手入力で (0, 0, 0) に移動した後、 「位置 00」ボタンを押すことでツリーに記録されます。 座標の保存や呼び出しはメニューバー「座標」にあります。 ------ A のケースは最も素直な使い方で、操作しているうちに 自ずと出来ると思います。 C のクロスヘアーは使い方を教えてもらったとき、面倒で複雑で、 使うべきものではない機能だと思いました。 A の特別な場合だと知ってからは、必要なときには使おう、と思えています。 B は最近知り、便利なためぜひ活用して頂きたいと思ったものです。 これだけ説明されても覚え難いと思い、A や C を合わせてみました。 最後までお読み頂き、ありがとうございました。 -- Y.I