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2024.09.11
E-0164.半回転CTと半視野CT— AK.T
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 半回転CTと半視野CT 発行:エスオーエル株式会社 https://www.sol-j.co.jp 連載「測定の新常識!?SOLがお伝えするノウハウ!」 2024年9月11日号 VOL.E-0164 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 X線CTによる精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、 無料にてメールマガジンを配信いたしております。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ こんにちは。技術グループWerthチームの田井野です。 気が付けば9月、子供達の新学期が始まって少し経ちました。 夏休み中の苦行、お弁当作りから解放されて、ほっと一息です。 学校給食の有難みを、身に染みて感じる今日この頃です。 さて、本題に入ります。 今回は「半回転CTと半視野CT」についてお話します。 半回転CTと半視野CT、 名前から何となくどのような機能なのか 想像がつく方もいらっしゃるかと思います。 比較的地味な機能のため、あまりご紹介する機会がありませんでしたので、 この場を借りて、この2つのスキャン機能についてご紹介したいと思います。 まずは、半回転CT 通常スキャンではサンプルを1回転させてスキャンするところを、 半回転のみで、データ生成するスキャン機能になります。 半回転でスキャンが終わるのでスキャン時間の短縮が図れますが、他には 非対称形状が原因でスキャンができない場合に、用いることが多いです。 例えば、一方向にのみ突起形状があり、分解能を上げたいので X線管に出来る限り近づけたいが、ある角度まで回転すると 突起形状が管に衝突してしまう。ただ、半回転であれば衝突しない。 そんな時は、半回転CTの出番です。 次に、半視野CT サンプルの半分の視野でスキャンする機能になります。 通常のスキャンでは、スキャン回転軸は設定視野の中心となりますが、 半視野CTは視野の端が回転軸の位置となります。 サンプルの横半分が収まる視野で、視野端に位置するサンプル中心を軸として 1回転スキャンし、データ生成します。 視野に収める領域はサンプルの半分ですが、 最終的に、出力されるデータはサンプル全領域、設定視野の横2倍の領域となります。 横幅がスキャン視野に収まらないサンプルは、他に横ラスタースキャンを用いることでも サンプル全領域のデータを得ることができます。 但し、ラスタースキャンですと、分割した領域に位置移動、1回転しますので、 半視野CTよりもスキャン時間は長くなります。 スキャン視野横2分割で収まるサンプルで、出来る限り短時間でスキャンしたい場合は、 半視野CTがお勧めです。 以上、今回は「半回転CTと半視野CT」についてお話しました。 それでは、今日はこの辺で。 最後までお付き合い頂き、有難うございました。 -- 田井野